なぜ子供むけのロボットアニメはほとんどなくなってしまったのでしょうか?
なぜ子供むけのロボットアニメはほとんどなくなってしまったのでしょうか?
90年代までは日本のアニメ界の半分近くを占めるジャンルだったのに、00年代になってからほとんどなくなってしまいましたよね?今やってるのといえばSDガンダム三国伝とトランスフォーマーアニメイテッドぐらい、しかも三国伝は数年前からの玩具展開のものだし、アニメイテッドは海外輸入…
今の子供たちにはロボットアニメは受けが悪くなってしまったのでしょうか?ガンダムやアクエリオンなど、マニア向けや高年齢層向けのロボットアニメは今でも制作されているのに…
人手不足などの作り手の問題ではありません。
主に製作費を出すスポンサーの事情です。
昔のロボアニメはバンダイなどの玩具メーカーとテレビ局がお金を出していました。
他にアニメにお金を出そうという企業はありません。
アニメは子供が見るものであり、子供が見る番組にCMを出しても意味がないからです。
今は様々な経緯で、アニメは自分で使えるお金を持つ大人も見るようになりました。
すると出版社、ビデオメーカー、CDメーカーなどがアニメの製作費を出すようになったのです。
彼らは玩具会社メーカーではないので、ロボットにこだわりません。
すでにある漫画をアニメ化するだけでお金が儲かるのでネタに困りませんし、ロボット漫画がそもそもありません。
今でもバンダイ系列(サンライズ、バンダイビジュアル)やタカラトミーなどがスポンサーになるとロボアニメができますが、大人向けになるのはお金を持っている大人をターゲットにした方がCMの効果=利益が大きいのです。
それと今でも子供たちに話を聞くと、ロボアニメや仮面ライダーは大好きですよ。
このようにすべてはお金の流れで説明できます。
一言でいえば、「大人の事情」というやつですね。
昔のロボットアニメは、反戦思想的なものが多かった。
戦争の悲惨さを伝えるには、戦闘シーンが重要になります。
マイナスイメージを伝えることにより、戦争への意味を伝え、平和とは何か?と、プラスイメージに変える方式でした。
しかし、最近の子供は、変換できる能力が乏しく、マイナスイメージを素直に受けとめます。
格好良さばかり先行し、ロボットアニメ本来のイメージが伝わらないのです。
美少年が強いロボットに乗り、人を殺し、美少女とイチャイチャし、敵を蹴散らして涙する…
寒い時代だと思いませんか…
子供向けロボットアニメのメインターゲットは、
小学校中学年~中学生あたりでしょうか。
この年齢ですが、現在のお子さんはとっても忙しいんです。
学校に塾に部活に追われて、TVどころではありません。
本当に寝る時間も無いほどです。
だから、放送していても見ないんです。
逆に、中学3年あたりになると、
受験が迫ってきますが、部活に追われることは少なくなり、
案外時間が取れる様になります。学校にも慣れますしね。
でも、今度は「子供向けアニメなんてくだらなくて見てらんない!」と、
とにかく「子供向け」「古典」「名作」を毛嫌いする時期に入ってしまい、
見なくなります。
結果、子供が見ない=見ないので商品も売れないってことで、
子供向けアニメは少なくなり、
中でもロボットものは、今まで大口スポンサーだったオモチャ会社・お菓子会社が、不況の影響で次々撤退。
新たな大口スポンサーも現れないため、
作るに作れないという状態になってます。
その問題は、実は80年代から需要が減ってきてるんですよ。
主な原因は家庭用ゲームですね。今は携帯にパソコンもありますし、ロボットオモチャなんて高い物買うよりカードゲームの方が遥かに経済的です。
また、科学技術が進歩してきてそこまでロボットが特別に感じなくなってきたということもあると思います。
後は子供の全能観を満たすのにロボットじゃなくても良くなったんじゃないでしょうか?
ドラゴンボールみたいな生身の人間でもロボットより強いヒーローがいれば、わざわざロボットで全能観を満たす必要も無いですから。
90年代の頃にもエルドランシリーズや勇者ロボットシリーズなどがありましたが、実はオモチャ関連とかそんな売れてないんですよ。
オモチャが売れなければスポンサーは嫌がりますよね。
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